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受水槽方式と直結増圧方式の違い|仕組みと選び方をわかりやすく解説

・15分・執筆: 株式会社A・MAZE
受水槽方式 直結増圧方式 違い

マンションやビルの給水方式には、水をいったん貯める受水槽方式と、配水管から水を直接届ける直結増圧方式があります。どちらが使われているかで維持管理の手間や災害時の備えが変わるため、見直すべきか迷う管理者の方も多いはずです。両者の最も大きな違いは貯水槽の有無にあり、維持費や水質、停電時の挙動がそれぞれ異なります。仕組みと費用、切り替えの判断材料を順に押さえれば、建物に合った方式を選びやすくなります。

1. 受水槽方式と直結増圧方式の違いをわかりやすく解説

受水槽方式 直結増圧方式 違い

受水槽方式と直結増圧方式は、同じ「水を各戸へ届ける仕組み」でありながら、構造も管理の考え方も異なります。まずは給水方式全体のなかでの位置づけを押さえておくと、違いが整理しやすくなります。

1.1 建物に水が届く給水方式の全体像と分類

建物へ水を届ける給水方式は、大きく直結式と受水槽式の2系統に分かれます。直結式はさらに、配水管の水圧だけで届ける直結直圧方式と、増圧ポンプで圧力を補う直結増圧方式に分類されます。受水槽式は、貯めた水を高置水槽へ汲み上げて重力で配る高置水槽方式と、ポンプで各戸へ押し上げるポンプ直送方式に分かれます。

給水方式を理解する出発点は、水を貯める受水槽があるかどうかの区別です。

一般に、低層の小規模な建物では直結直圧、中高層のマンションでは直結増圧か受水槽式が選ばれる傾向があります。建物の階数や戸数によって採用できる方式が変わる点を、最初に意識しておくとよいでしょう。

1.2 受水槽方式と直結増圧方式の主な違いを比較

受水槽方式と直結増圧方式の差は、受水槽の有無だけではありません。向く建物規模や災害時の挙動、維持管理の内容、水質まで、複数の軸でそれぞれ性格が分かれます。下表に主な比較軸を整理しました。

比較軸

受水槽方式

直結増圧方式

受水槽の有無

必要

不要

向く建物規模

中〜大規模・多戸数

中規模・条件内の戸数

災害・停電時

残水で一定時間給水

原則として給水停止

維持管理

清掃・水質検査が定期発生

ポンプ・制御盤の点検が中心

水質

貯水に伴う管理が必要

本管の水を直接供給

受水槽方式は「備え」に強く、直結増圧方式は「省スペースと鮮度」に強いという対比が基本です。

どちらが優れているかは一概に決められません。建物の規模や立地、管理体制に照らして、どの軸を重視するかで選び方が変わってきます。

1.3 建物で使われている方式を見分けるポイント

自分の建物がどちらの方式かは、設備の有無から確認できます。判断材料として、次の点を見てみてください。

  • 敷地内や地下の受水槽の有無

  • 屋上の高置水槽の有無

  • 増圧ポンプ(増圧給水設備)の設置状況

  • 設備更新時の図面や管理記録の記載

受水槽や高置水槽が見当たらず、ポンプユニットのみが設置されていれば直結増圧方式の可能性が高くなります。正確な判別が難しい場合は、設備図面や管理会社の記録を確認すると確実です。見分けがつけば、必要な点検や今後の見直しの方向性も検討しやすくなります。

2. 受水槽方式の仕組みとメリット・デメリット

受水槽方式 直結増圧方式 違い

受水槽方式は、長くマンションやビルで採用されてきた方式です。水を一度貯めてから配る構造ゆえのメリットと、管理面での注意点をあわせて理解しておきましょう。

2.1 受水槽方式で水が届くまでの流れ

受水槽方式では、水道本管の水をいったん貯めてから各戸へ送ります。水が届くまでの流れは、次の手順で進みます。

  1. 水道本管から敷地内の受水槽へ水を引き込む

  2. 受水槽に一定量を貯水する

  3. ポンプで高置水槽へ汲み上げる、またはポンプ直送で加圧する

  4. 各戸の蛇口へ給水する

本管の水圧をいったん切り離し、建物側のポンプで圧力をつくる点が構造上の特徴です。

高置水槽方式では重力を利用して各階へ水を落とすため、停電時でも槽内の水を一定時間使えます。この「貯めてから配る」仕組みが、後述するメリットとデメリットの両方につながっています。

2.2 貯水することで得られるメリット

受水槽方式の利点は、水を貯めておける安心感にあります。主なメリットは次のとおりです。

  • 断水時に貯水分を一定時間使える

  • 本管の水圧低下に左右されにくい

  • 一時的に大量の水を使う建物でも安定供給しやすい

  • 多戸数・大規模な建物にも対応しやすい

災害や工事による断水時に、貯めた水で当面をしのげる点が最大級の安心材料です。

とくに戸数の多いマンションや、断水の影響を受けやすい建物では、この備えが評価されます。供給の安定性を重視する場合に向いた方式と考えられます。

2.3 受水槽方式のデメリットと維持管理の注意点

受水槽方式には、設置スペースと定期的な管理という負担があります。とくに貯水に伴う衛生管理は法令で定められており、怠ると水質リスクにつながりかねません。主な注意点を下表に整理しました。

項目

内容

注意点

設置スペース

受水槽の設置面積が必要

敷地や地下を占有する

清掃

水槽内の清掃

有効容量10㎥超は年1回以上の清掃義務

法定検査

登録検査機関による検査

簡易専用水道は年1回以上が義務

老朽化

槽本体の劣化・漏水

更新費用が発生する

有効容量が10立方メートルを超える簡易専用水道は、水道法に基づき年1回以上の清掃と検査が義務づけられています。

こうした管理の手間や費用は、毎年継続して発生します。受水槽の老朽化が進むと更新も必要になるため、維持管理を前提に方式を選ぶ視点が欠かせません。

3. 直結増圧方式の仕組みとメリット・デメリット

受水槽方式 直結増圧方式 違い

直結増圧方式は、受水槽を介さずに水を届ける比較的新しい方式です。省スペースで衛生的な一方、停電時の挙動など確認すべき点もあります。

3.1 直結増圧方式で水が直接届くしくみ

直結増圧方式は、配水管の水を貯めずに各戸へ届けます。水が届くまでの流れは、次の手順です。

  1. 水道本管から建物へ水を引き込む

  2. 増圧給水設備(増圧ポンプ)で圧力を高める

  3. 受水槽を介さず配管で各戸へ送る

  4. 各戸の蛇口へ直接給水する

本管の水をそのまま加圧して届けるため、途中に貯水する工程がない点が受水槽方式との決定的な差です。

本管の水圧を活かしつつ、不足分だけをポンプで補う仕組みのため、動力の無駄も抑えやすくなります。ただし、ポンプが止まると給水も止まる構造である点は押さえておく必要があります。

3.2 受水槽が不要になることで得られるメリット

直結増圧方式の強みは、受水槽をなくせることから生まれます。主なメリットは次のとおりです。

  • 受水槽の設置スペースが不要になる

  • 受水槽がなくなるため、受水槽に伴う清掃や衛生管理の負担を減らせる

  • 本管の水を新鮮なまま各戸へ届けられる

  • 跡地を駐輪場などに有効活用できる場合がある

貯水槽に由来する清掃・検査の負担がなくなり、管理の手間とコストを軽減しやすい点が評価されています。

スペースの制約が厳しい都市部の建物や、水質の鮮度を重視したい場合に適しています。管理の簡素化を図りたい建物にとって、有力な選択肢となるでしょう。

3.3 直結増圧方式のデメリットと導入時の確認点

直結増圧方式には、停電時に弱いという弱点と、採用に当たっての条件があります。導入前に確認しておきたい項目を下表にまとめました。

確認項目

内容

注意点

停電時

増圧ポンプが停止

給水も止まる

本管水圧

一定以上の水圧が必要

地域で条件が異なる

建物規模

戸数・階数に上限がある

自治体ごとに基準が異なる

事前協議

水道局との協議が必要

可否は要確認

採用できる戸数や階数の上限、必要な本管水圧といった条件は自治体ごとに異なるため、事前確認が欠かせません。

停電時に給水が止まる点は、災害対策を重視する建物では見逃せない弱点になりがちです。導入可否は建物条件と地域の基準の両面から判断する必要があります。

4. 費用・維持管理・災害時対応で見る両方式の違い

両方式の違いは、日々の維持管理と非常時の備え、水質管理の負担に集約されます。ここでは実際の運用に関わる3つの観点から比較します。

4.1 維持管理にかかる手間と費用の違い

維持管理の中身は、両方式で性格が異なります。発生する作業の違いを整理すると、次のようになります。

  • 受水槽方式:受水槽の清掃、法定検査、水質検査が定期的に発生

  • 直結増圧方式:増圧ポンプや制御盤の点検が中心

  • 共通:ポンプ・制御盤は経年で部品交換や更新が必要

受水槽方式は「貯水設備の衛生管理」、直結増圧方式は「ポンプ設備の機能維持」が費用の中心になります。

どちらも定期的な点検は避けられませんが、負担の内訳は変わります。自社の管理体制でどこまで対応できるかを踏まえ、無理のない方式を選ぶことが運用継続の出発点です。

4.2 停電や断水が起きたときの給水の備え

災害時の挙動は、両方式で大きく分かれます。結論から言えば、受水槽方式は貯めた水で一定時間の給水を続けられるのに対し、直結増圧方式は停電でポンプが止まると給水も停止します。

この差は、受水槽の有無という構造の違いから生まれるものです。受水槽方式でも、ポンプ直送であれば停電時はポンプ停止の影響を受けるため、高置水槽方式ほど残水を活かせない場合があります。

直結増圧方式で災害時の給水を確保したい場合は、非常用電源や自家発電との組み合わせを検討する考え方もあります。建物の防災方針に応じて、備えの方法まで含めて設計することが求められます。

4.3 水質・衛生面で見る両方式の違い

水質の観点では、貯水の有無がそのまま管理負担の差になります。受水槽方式は水をいったん貯めるため、槽内の清掃や水質検査を継続して行い、衛生状態を保つ必要があります。

一方の直結増圧方式は、本管の水を貯めずに届けるため、貯水に伴う水質劣化のリスクを抑えやすい構造です。管理を怠った受水槽では、沈殿物や微生物の繁殖が起こる場合もあり、適切な維持管理が前提になります。

鮮度や衛生管理の手間を重視するなら直結増圧方式が有利ですが、受水槽方式でも管理を徹底すれば安全な水を供給できます。方式そのものの優劣というより、運用の継続性が問われる部分だと言えます。

5. 受水槽方式から直結増圧方式への切り替えを検討するときの判断基準

受水槽方式から直結増圧方式への切り替えは、設備更新のタイミングで検討されることが増えています。適したケースと、事前に押さえるべき条件を整理します。

5.1 受水槽方式からの切り替えが適しているケース

切り替えが向くのは、受水槽の維持が負担になり始めた場面です。たとえば受水槽の老朽化で更新費用がかさむ、清掃や検査の手間を減らしたい、受水槽の設置スペースを別の用途に活用したい、といった状況が挙げられます。

こうしたケースでは、更新費用を直結増圧方式への移行に充てることで、将来の管理負担を抑えられる場合があります。とくに受水槽の交換時期が近い建物では、同じ方式で更新するか切り替えるかを比較検討する好機です。

ただし、切り替えには建物条件や地域の基準が関わります。「負担が大きいから」という理由だけで即断せず、実現可能性とあわせて判断することが大切です。

5.2 切り替え前に確認しておきたい条件

切り替えの可否は、いくつかの条件で決まります。事前に確認しておきたい項目は次のとおりです。

  • 水道本管の水圧が基準を満たすか

  • 建物の戸数や階数が対象範囲か

  • 増圧ポンプの設置場所を確保できるか

  • 管理組合やオーナーの合意が得られるか

これらの条件は自治体ごとに基準が異なり、同じ規模の建物でも採否が変わる場合があります。まずは現状の建物条件を洗い出し、どの項目がネックになりそうかを把握することが、検討の第一歩になります。

5.3 直結増圧方式への切り替え工事の進め方

切り替え工事は、段階を踏んで進みます。一般的な流れは次のとおりです。

  1. 現地調査で建物条件と既存設備を確認する

  2. 工事内容と費用の見積りを作成する

  3. 水道局と協議し採否や条件を確認する

  4. 増圧設備の設置工事を行う

  5. 給水を切り替え、動作を確認する

工事中は一時的に断水が生じる場合があり、居住者への事前周知が欠かせません。給水方式の見直しや切り替えで迷ったときは、給排水設備の専門会社へ相談すると建物に合った進め方を確認できます。

6. 給水ポンプの保守・交換に対応するエジコ・ピーディー株式会社(広島)

給水方式の見直しやポンプの不調は、専門的な判断が必要になる場面です。広島に営業所を構えるエジコ・ピーディー株式会社は、こうした相談に設計から保守まで一貫して対応しています。

6.1 給水方式の見直しで相談できる主な悩み

給水設備に関する悩みは、建物の管理者にとって判断の難しいテーマです。給水ポンプから異音がする、受水槽が老朽化してきた、毎年の維持費を見直したい、停電時の給水に不安があるといった相談が寄せられます。

こうした悩みは、原因がポンプにあるのか、受水槽にあるのか、方式そのものにあるのかで対処が変わります。管理者が本業の合間に原因を切り分けるのは難しく、判断を先送りしてしまいがちです。

専門会社に現状を見てもらえば、修理で足りるのか、交換や方式変更まで踏み込むべきかの見通しが立ちます。早めの相談が、トラブルの拡大や急な断水を防ぐことにつながります。

6.2 設計から施工・保守までワンストップで対応する体制

エジコ・ピーディー株式会社の特徴は、一社で設計から保守まで任せられる体制にあります。主な強みは次のとおりです。

  • 国内の主要メーカーに幅広く対応

  • 24時間のサポート体制

  • 無料の現地調査・見積り

  • 累計1,000件を超える施工実績

  • 動産保険の付帯

窓口を分けずに設計・施工・保守までを一貫して依頼できるため、業者間の調整負担がかからない点が利点です。

ポンプの交換から給水方式の変更工事まで対応できるため、建物の状況に応じた提案を受けられます。給排水設備の相談先を探している管理者にとって、エジコ・ピーディー株式会社はワンストップで頼れる選択肢です。

6.3 初期費用を抑えるリース制度と無料の現地調査

設備更新で管理者が気にするのは、まとまった初期費用です。エジコ・ピーディー株式会社は初期費用0円のリース制度を用意しており、交換や更新にかかる当初の負担を抑えながら設備を導入できます。

検討段階では無料の現地調査と見積りに対応しているため、費用感をつかんでから判断できます。いきなり工事を決める必要はなく、まず現状を見てもらうところから始められるのは、検討のハードルを下げる要素です。

初期費用の確保が難しい建物でも、リースを活用すれば計画的な更新がしやすくなります。資金面の制約で見直しをためらっている場合も、相談する価値はあるでしょう。

7. 受水槽方式と直結増圧方式に関するよくある質問

ここでは、受水槽方式と直結増圧方式に関して管理者から寄せられやすい疑問に答えます。本文の要点を、判断に役立つ角度から整理しました。

7.1 受水槽方式と直結増圧方式ではどちらが維持費を抑えやすいですか?

管理の手間という点では、直結増圧方式のほうが抑えやすい傾向があります。理由は、受水槽の清掃や水質検査が不要になり、点検の対象が主に増圧ポンプと制御盤に絞られるためです。

確認したい費用の要素は次のとおりです。

  • 受水槽方式:清掃・法定検査・水質検査が定期発生

  • 直結増圧方式:ポンプ・制御盤の点検が中心

  • 共通:ポンプ類の経年更新費用

ただし切り替え時には工事費がかかるため、長期の維持費と初期費用の両面で比較することをおすすめします。

7.2 停電や断水のときはどちらの方式が安心ですか?

非常時の備えという点では、受水槽方式のほうが安心感があります。受水槽に貯めた水で、停電や断水の際も一定時間は給水を続けられるためです。

一方の直結増圧方式は、停電でポンプが止まると給水も停止します。本管の水を直接届ける構造上、電源が確保できない状況では水が出なくなる点に注意が必要です。

直結増圧方式で災害時の給水を確保したい場合は、非常用電源との組み合わせを検討する方法もあります。防災をどこまで重視するかで、適した方式が変わってきます。

7.3 受水槽方式から直結増圧方式に切り替える判断基準はありますか?

切り替えを迷ったときは、建物の条件が直結増圧方式に合うかを先に確認すると判断しやすくなります。主な確認ポイントは次のとおりです。

  • 本管水圧:基準を満たす水圧があるか

  • 建物規模:戸数や階数が対象範囲か

  • 設置場所:増圧ポンプを置くスペースがあるか

  • 合意形成:管理組合やオーナーの同意が得られるか

これらの条件は自治体で異なるため、最終的には現地調査で可否を確認するのが確実です。受水槽の更新時期と重なるなら、切り替えを検討する好機と考えられます。

8. まとめ:給水方式の違いを理解して建物に合う見直しを進めよう

受水槽方式と直結増圧方式の違いは、水を貯めるかどうかに集約されます。受水槽方式は断水時の備えに強い一方で清掃や検査の手間がかかり、直結増圧方式は省スペースで衛生的ですが停電時に給水が止まります。

どちらが適しているかは、建物の規模や災害対策の方針、維持管理にかけられる手間によって変わります。受水槽の老朽化や維持費の負担が気になり始めたら、切り替えも含めて見直しを検討するとよいでしょう。

給水方式の見直しやポンプの保守・交換で迷ったときは、現地調査を通じて建物の条件を確認することから始めてください。専門会社に相談しながら、建物に合った方式を無理なく選んでいきましょう。

給水方式の見直しとポンプ保守はエジコ・ピーディー株式会社へ

エジコ・ピーディー株式会社は、給水ポンプの交換から給水方式の変更工事まで、設計・施工・保守を一社で担う給排水設備の専門会社です。広島に営業所を構え、無料の現地調査と見積りに対応しているため、まずは現状を見てもらうところから始められます。

受水槽方式と直結増圧方式のどちらが建物に合うか迷ったときは、専門会社へ気軽に相談してみてください。

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